ハーレー製エンジンの吸排気

排気

ハーレーダビッドソンが製造するオートバイには、バルブ駆動システムとして吸気側と排気側で2本のカムシャフトを持つOHVエンジンが搭載されたものがあります。OHVとはオーバーヘッドバルブのことです。2本のカムシャフトを持つバルブの駆動システムとしてはDOHCが一般的で、ツインカムと呼ばれます。DOHCはダブルオーバーヘッドカムシャフトの略称です。

しかし同社では2本のカムシャフトを持つOHVのことをツインカムと呼びます。吸気側と排気側のバルブをそれぞれ別のカムシャフトが動かすのでエンジンの性能を高めることができます。OHVはバルブを駆動するシステムの中では古い技術です。しかし同社はこの技術に強いこだわりを有しており、独自に進化させてきました。ダートレースでの勝利を目的としたモデルには4本のカムシャフトが採用されています。2本のカムシャフトを持つモデルが登場したのは1999年のことです。

ダートレース用に開発されたモデルは1950年代に登場しました。ハーレーダビッドソンでは水冷DOHCを搭載したモデルもあります。全てのモデルで700ccを超える大型のV型2気筒エンジンが搭載されています。V型2気筒は同社のアイデンティティとも呼べるデザインです。また独自に進化させてきたOHVは同社を象徴する技術となっています。